ビジネス
PLMとは何か?また導入時のポイントとメリットとデメリット

PLMとは何か?また導入時のポイントとメリットとデメリット

最終更新日 2024年3月21日 by citations

PLMとは何かというと、製品開発における企画段階から部品等の調達、そして生産に販売、さらには顧客サービスから廃棄まで包括的に管理する為のシステムです。
例えば製品の開発段階において、デザインや設計段階のデータを使い、仕入れ先に部品発注をしたり、生産から販売までもこうしたデータを使う事が出来るので、市場への製品投入までの時間を大きく短縮する事が可能で、コスト削減にもつなげる事が可能です。
つまりこのシステムを使えば、製品ライフサイクルの全てを管理する事が可能な為、PLMは企業の競争力を高める切り札としても注目されています。

 

業務時間を短縮する事が出来る

ではPLMを導入する具体的なメリットは何かというと色々あります。
まず業務時間を短縮する事が出来るという点です。
製品のライフサイクルは、消費者の嗜好が多様化する現代では、以前と比べてもかなり短くなってきています。
その為企業側も次々と短期間で新しい製品を作る必要に迫られています。
そこでPLMを導入する事で、あらゆる作業を効率化する事が出来、新製品の企画から市場への投入までの期間を短く出来るので、これはかなり大きなメリットです。

 

製品の品質向上が図れる

また製品の品質向上が図れるというのも魅力の1つとして挙げられます。
消費者が製品に求める品質の高さは少し前と比べても段違いです。
その一方高品質な製品を作るには、高い技術と設備が必要な為、工数は自ずと増えてしまいます。
しかしPLMを導入すれば、製品の情報を全て一元管理する事が可能な為、データ履歴を見れば前の工程に携わっていた人間の意図もよく分かるので、高品質な製品をコンスタントに作り続ける事が出来ます。
さらにいちいち製造プロセスや品質検査チェックをする必要もないので、工数が増える事もないというのはかなり大きな魅力です。

 

リアルタイムでコスト管理をする事が出来る

他にもリアルタイムでコスト管理をする事が出来るというのもメリットです。
PLMの導入により、製品の企画や開発に携わっているスタッフの人件費や原価費用等が一元管理出来る為、どの段階でも今いくらぐらい費用が掛かっているかを知る事が出来ます。
その為企画の途中でコストがかかりすぎていて、このままいくと採算が取れないと分かったら途中で変更したり、場合によっては撤退したりする事も可能です。

 

コストがかかる

このようにPLMの導入には沢山のメリットがある事が分かりましたが、その一方でデメリットもあります。
それはコストがかかるという点です。
初期費用で最低でも20万円程、さらに月額利用料も20万円かかる為、大企業であればこの程度の額は全く問題ありませんが、中小企業の場合は大きな負担になる事もあるので、導入を検討している場合は、これだけの金額を払う価値があるかどうかをきちんと見極めなければいけません。

 

会社の各部門をしっかりと巻き込んでいく

それではこのPLMシステムを導入する時に、失敗しない為にはどうすればよいかというと、いくつかポイントがあります。
まず会社の各部門をしっかりと巻き込んでいくという点です。
このシステムは会社全体に導入するもので、ある限られた部門だけが導入するというものではありません。
つまりあらゆる部門の人達にとって使いやすくなければ意味がない為、導入を検討している段階から各部門の責任者を巻き込んでいく事が大切です。
そうする事で、どの部門の人達にとっても使いやすいシステムを選定する事が出来ます。

 

全体像を把握してからこのシステムを導入する

また何かプロジェクトを立ち上げる場合は、全体像を把握してからこのシステムを導入する事が大切です。
何故ならこのPLMシステムは、高価ですしリプレイスするのが難しい為、どういうプロジェクトにするか全体像を決めないうちに
見切り発車してしまうと、適切な投資が出来ず後に自分達が求めた要件を満たしていないシステムを導入したり、逆にオーバースペックなシステムを導入して無駄なコストがかかってしまう事にもなりかねないからです。
そうならない為にも、プロジェクトの全体像がはっきりしてから導入するようにしましょう。

 

導入前に企業の管理体制を整えておく

他にも導入前に企業の管理体制を整えておくという事も重要です。
何故ならPLMシステムはあくまで製品の管理手法を手助けしてくれる為のツールであり、導入すれば自然と会社に利益をもたらしてくれる魔法のようなものではないからです。
その為このシステムの効果を最大限発揮するには、今までの管理体制からPLMシステムに合わせた体制に整えておく必要があります。

 

各部門に優秀な人材を配置しておく

それからトラブルが発生した時に迅速な対処が出来るように、各部門に優秀な人材を配置しておくという事も忘れてはいけません。
どんなシステムでもトラブルに見舞われる事はあります。
そんな時に焦って何も出来ずにいたら被害は大きくなるばかりなので、トラブルは起きるものだと前もって各部門にPLMシステムの使用方法等を熟知した人材を配置しておくと良いです。

 

まとめ

社内にそうした人材が少ない場合は、教育して育てておくという事も重要です。
そうする事で何かトラブルが起きても迅速に対応する事が出来、被害も最小限に抑える事が出来ます。