念仏宗は日本の建築にも影響を与えた

最終更新日 2024年5月3日 by citations

仏教は私たちの生活にも深く関わっている宗教です。
日常的に使っている言葉はもちろん、日本の建築にも多大な影響を与えました。
仏教建築、という言葉を聞いたことがないでしょうか?
読んで字のごとく、仏教が由来となった建築方法です。

5〜6世紀頃の日本の建築は、弥生時代から続く方式か、神社建築が主流になっていました。
しかし538年に仏教が伝来してから、建築物にも様々な変化が見られたのです。
それが仏教建築で、飛鳥時代以降は仏教建築が主流になっていきました。

飛鳥時代の頃、日本へ多くの渡来人が訪れました。
その時に伝えられたのが大陸の建築技術で、今までの日本にはない新しい方式でした。
仏教建築は塔や本堂、仏堂などに分かれており、それぞれが仏教に関係しています。
様々な様式があるのですが、これは時代と共に大陸から伝わったものと、日本で独自に発展したものの2種類が存在します。

仏教建築を取り入れ、日本で最初に作られた構造物は飛鳥寺と言われています。
現在は少々異なっていますが、建設当時は非常に大きな敷地と複数の建築物で構成されていました。
法隆寺や五重の塔も飛鳥時代末期に造られ仏教建築で、今でもその姿を見ることができます。

そして奈良時代に入ると仏教が浸透し、建築様式も少しずつ変化していきました。
この時作られた有名な仏教建築は薬師寺で、東西2つの塔に分かれています。
さらに平安・鎌倉と時代を経て、全国に数え切れないほどの仏教建築を取り入れた建築物が造られました。

室町時代以降は日本の独自様式が見られるようになります。
その代表的な建築物が京都にある金閣寺です。
ただし、戦後に起こった火災によって本来の建物は消失し、現在残っているのは再建されたものです。

日本で発展していった仏教建築は、耐震面でも優れていると言われています。
時代と共に変化していきましたが、仏教が建築物にまで影響を与えるとは、当時の人々も考えていなかったのではないでしょうか。

コチラ→念仏宗